A.お客様の情報(平成25年4月1日現在)
- 1.保険の種類
- 女性専用の総合医療保険
- 2.契約者
- 斉藤 理恵様(女性)
昭和37年7月25日 50歳 - 3.被保険者
- 斉藤 理恵様
- 4.受取人
- 斉藤 理恵様
B.ご相談内容
現在加入中の保険から契約見直し制度を利用し、新しい保険に 変更しないかと保険会社に勧められている。
どうしたらよいか?
C.現在加入中の保険と見直し後の保険の保障内容
病気・ケガに対する保障
支払い事由 | 現在加入中の保険 | 見直し後の保険 |
---|---|---|
①災害で入院した場合 | 55歳まで1日目から日額5,000円 | 60歳まで1日目から日額5,000円 |
②病気で入院した場合 | 55歳まで1日目から日額5,000円 | 60歳まで1日目から日額5,000円 |
③所定の手術等を受けた場合 | 種類によって20・10・5万円 | 1回につき10・2.5万円 |
④女性疾病で入院した場合 (②にプラス) |
55歳まで1日目から日額5,000円 | 60歳まで1日目から日額5,000円 |
⑤ガンで入院した場合 (②、④にプラス) |
55歳まで1日目から日額5,000円 | 60歳まで1日目から日額5,000円 |
三大疾病に対する保障
支払い事由 | 現在加入中の保険 | 見直し後の保険 |
---|---|---|
①三大疾病になった場合 | なし | 60歳まで一時金200万円 |
介護に対する保障
支払い事由 | 現在加入中の保険 | 見直し後の保険 |
---|---|---|
①要介護状態になった場合 | 55歳まで一時金300万円 | 70歳まで毎年80万円 |
万が一に対する保障
支払い事由 | 現在加入中の保険 | 見直し後の保険 |
---|---|---|
①死亡・高度障害になった場合 | 55歳まで一時金1,000万円 | 60歳まで一時金200万円 |
70歳まで毎年80万円 | ||
55歳まで所定の給付一時金 | 65歳まで所定の給付一時金 | |
②災害による死亡・高度障害 | 55歳まで一時金100万円 | なし |
その他
支払い事由 | 現在加入中の保険 | 見直し後の保険 |
---|---|---|
①満期保険金 | 10年間で100万円 | 65歳から毎年15万円(10年確定年金) |
②健康祝金 | 10年間で7.5万円 | なし |
③保険料払込免除特約 | なし | あり |
D.毎月の保険料
現在加入中の保険 | 見直し後の保険 | |
---|---|---|
月額保険料 | 15,110円 | 15,831円 |
※見直し後の月額保険料は、充当保険料を差し引いた後の保険料です。
E.ご説明とご提案
ご説明
まず、契約見直し制度についてご説明致します。契約見直し制度とは、現在ご加入中の保険を解約することなく、現在ご契約の保険の責任準備金や未経過保険料などを、新しい契約の保険料の一部に充当し、保障内容をさらに手厚くする制度です。契約見直し制度による今回の充当保険料額は合計で3,468円となります。つまり、充当額がなかった場合の月額保険料は19,299円となります。今回、現在ご加入中の保険を解約するわけではないため、解約払戻金はないので注意が必要です。
ご加入中の保険と、保険会社が提案している見直し後の保険の主な違いは次の通りです。
- 主な保障の契約期間が現在の55歳までから60歳までに。
- 特約により特定疾病に対する保障が追加された。
- 要介護状態になった場合の保障が、一時金から年金型で受け取るように変更。
- 高度障害になった場合、70歳まで毎年80万円受け取れる年金型が追加。
- 満期保険金の支払いから、65歳から確定年金として毎年15万円受け取るように変更。
- 保険料免除特約が追加されているので、要介護状態や障害状態になった場合以後の保険料の払込が不要になり、保障は続けて受けられる。
斉藤様のご意見・ご要望をまとめると次のようになります。
- 今すぐ保険を変更する必要があるのかわからない。
- 満期保険金の受け取り方が年金型に変更になるのが不満。
- 保険料を安く抑える方法はないのか。
- 先進医療に対する保障も追加できないか。
- 保険会社との話し合いに一緒に参加してほしい。
ご提案
今回の保険選びのポイントは以下の通りです。
- 今保険を変更する必要があるのか。
- 解約金482,350円を受け取らず、毎月の保険料を今とほぼ変えずに、保障内容が今よりも手厚くなる新しい保険にするべきか。
- 提案されている保険より、良い保険が他にないのか?
まず、斉藤様のご要望を踏まえた上で、保険の保障内容についてもう少し細かく保険会社に聞く必要があるかと思います。
ご要望にもありましたので、保険会社との話し合いに私が同席させていただきます。保険会社からの話を聞いた上で、再度ご説明アドバイスをさせ ていただきます。
F.保険会社との話し合いにて
今回保険会社との話し合いに同席させていただいた上で、新たにわかったことがありますので、ご説明させていただきます。新たにわかったことは、以下の通りです。
- 契約見直し制度の利用は、現在の月額保険料よりも新しい保険の月額保険料を高くしなければならない。
- 保険料免除特約を利用した上で、確定年金を受け取ることも可能。
- 解約金を受け取るよりも、契約見直し制度を利用した方が得である。
- 先進医療に対する保障は、三大疾病になった時の一時金で補う形で行う。
まず、①についてですが、今回の契約見直し制度利用は、見直し後の保険料が現保険料よりも高くなることが条件のため、お客様の保険料を安くしたいというご要望には沿わない形となってしまいます。ただし、最初の1カ月だけ見直し後保険料を納めることで、2ヶ月目以降から確定年金の部分の保険を解約し、保険料を抑えることは可能だそうです。
次に②についてご説明致します。今回保険料免除特約がついているので、万が一要介護状態や高度障害状態になった場合でも、その後の医療保障が受けられるだけではなく、以後保険料の払込なしで確定年金の150万円も受け取ることができます。
③ですが、現在解約すると482,350円が戻ってきますが、契約見直し制度の利用によって充当される保険料の合計は572,400円であるため解約して新たに保険を加入するよりも得です。
最後に④ですが、先進医療に直接対応している保険はないそうです。しかしながら、三大疾病になった場合に支払われる一時金により、先進医療費の一部を補うことが可能だそうです。ちなみに、ネットの保険会社によくある、100円などで先進医療に対する特約が付与できるというものがありますが、実際に保険金が支払われるケースはごくごく稀だそうです。その理由としては、対象となる先進医療がかなり限られていることがあるそうです。そのため、ネットで保険料がかなり安い場合には注意が必要です。保障内容、実際に保険金が支払われたケースが、どのくらいあるのかなど調べておく必要があるでしょう。
G.保険会社との話し合いを踏まえた上でのご提案
斉藤様のご意向、保険会社との話し合いを踏まえた上で、2つのご提案をさせていただきます。
- 今の保険のまま5年後満期になるまで継続する。
- 契約見直し制度を利用し、保障内容を充実させた上で、1ヶ月後確定年金部分のみ解約する。
まず①についてですが、どうしても今すぐに保険を見直す必要はないと思います。今のままでも保障内容が不足しているわけではありません。5年後、55歳になって満期保険金100万円を受け取った後に、新たな保険を検討するということでもよいと思います。ただし、その場合ですと、55歳で加入する際の保険料は同じ保障内容でも現在よりも保険料が高くなることを考慮しておく必要があります。
次に②についてですが、保障内容を現行よりも充実させた上で、最初の1カ月を除き月額の保険料を今よりも減額させるというものです。確定年金での受け取りを望んでいらっしゃらないので最初の1カ月で解約し、浮いた保険料分を老後への備えとして貯蓄型の商品で運用していくことをお勧めします。
ちなみに、ネットの保険会社で同様の保障内容の保険を検討してみましたが、月額保険料はほとんど変わらない結果となりました。
①、②のどちらでも斉藤様の意向を反映したものとなっています。保険の見直しを考える際の参考にして下さい。
H.最後に
この提案書が今後の斉藤様のライフプランニングに活用できるものであると確信しております。また今後とも、斉藤様が私どもにご相談していただけるようでしたら、親身に、且つより細かくアドバイスをさせていただきたいと思っております。
この度は誠にありがとうございました。